広大な海洋資源に恵まれ、北大西洋に豊富な漁場を有するスコットランドは、世界でも有数の海産物の生産地です。日本でも見かけることが増えたスコットランド産の天然サバは、土地に根ざした漁業の伝統を物語っています。​

2023年には実に28億円相当の英国産サバが日本に輸出されています。高い栄養価で知られるサバは、動脈硬化の予防に効果的とされるオメガ3脂肪酸を豊富に含んでいます。もちろん健康に良いだけではなく、その味も格別です。シンプルに焼いたり、煮付けにしたり、揚げたりと、さまざまな調理法で異なる旨みを引き出すことができます。とろけるような食感は寿司ネタとしても高く評価されています。

スコットランド北東部に位置する町、アバディーンシャーのピーターヘッドに住むデイビッドは、30年以上にわたり一家で漁業を営んできました。サバは回遊魚のため、デイビッドたちは秋にはシェットランド島の北東で英国海域に入るサバを、1月と2月にはオークニー島とルイス島の西を回遊するサバを獲ります。サバ漁のシーズンには、家族所有のトロール船 「Unity 」に乗り込み、3~4日間かけて漁を行います。「遠洋トロール漁法」と呼ばれる、大きく広げた網を海中で引っ張るような方法で漁を行いますが、網が海中のちょうど中間層に広がるよう調整しています。網が海底に触れないようにすることで、環境へのダメージを最小限に抑えつつ、海中の中層域を泳ぐサバを獲ることができるのです。

漁獲されたサバは、安全に保存するため、すぐに海水タンクで冷蔵されます。魚の取り扱いに細心の注意を払っています。漁獲物はすべて、港に到着するより前に海水タンクで保存しているので、最高の状態で市場に出荷することができるのです。

ピーターヘッドの港に到着すると、デイビッドが漁った魚はデンホルム・シーフーズ(Demholm Seafoods)に渡されます。デイビッド一家とデンホルムとの協力関係は長く、世界中の市場に向けて魚を加工してきました。

「魚が漁船に引き上げられてから、港に着き、加工され、配送されるまでの一連のプロセスに対するトレーサビリティーによって、品質の高い魚をお客様にお届けできるのです」と、デンホルム・シーフーズのリチャード・デュシー社長は語ります。

工場で加工される魚の多くは、デイビッドのようなトロール船を所有し遠洋漁業に従事する漁師たちによって獲られたものです。デンホルムは地元の漁師たちとパートナーシップを結んでいるのです。

デンホルム・シーフーズでは日本人も働いています。サバのシーズンを迎えると、仲山氏は日本から遠く離れたスコットランドに向かいます。最高のサバを日本に届けるため、現地で直接品質をチェックするのです。

地元の漁師たちとデンホルム・シーフーズは、品質を維持するため、加工が可能な量の魚だけを水揚げするよう、密に連携を取っています。

魚を取れるだけ取るのではなく、適切な量に抑えることによって、漁にかかる時間だけでなく、魚の身が傷つくリスクも減らすことができます。

スコットランドのサバ漁は、他の畜産業や水産業に比べ、二酸化炭素の排出量が非常に低いことが調査によって明らかになっています。デンホルム・シーフーズでは、スコットランドのサバを持続可能な方法で漁獲し、水産資源の保護に取り組んでいます。スコットランド産のサバを選ぶことは、環境にやさしい水産業のサポートにもつながります。

サバは世界中で愛されている、どんな料理にも合う魚です。スコットランド産のサバは旨みと甘みのバランスがとれ、柔らかな食感が特徴です。和食では、その魅力を存分に発揮できるでしょう。刺身や寿司ネタにするのはもちろん、しめ鯖、塩焼き、みそ煮、竜田揚げなど、あらゆる調理法で美味しく食べることができます。

スコットランドのピーターヘッドにあるデンホルム・シーフーズは、20年以上にわたり高い品質の魚介類を生産し、日本市場に届けています。英国では多くの企業が、世界中にすばらしいシーフードを輸出しています。

英国の食品や飲料は、伝統を受け継ぎつつ革新的なアイデアを取り入れることによって、驚くような食文化を生み出しています。スコットランドの潮の香り、ウェールズに広がる丘陵地帯で育てられたラム、サマセットの緑豊かな田園地帯。生産地をたどり、食料がどのように作られているのかを知れば、本物の味わいと生産者の誇りを食卓での一口から感じることができるでしょう。

デンホルム・シーフーズの詳細についてはこちら、GREAT Food and Drink Campaignの詳細についてはこちらからご覧いただけます。